韓国・全州ミニトリップ
韓国出張の目的地はソウルではなく、光州でした。
ソウルには客先がないため、行くのは大抵光州。おかげで街にもやや詳しくなり、自由に動き回ることもできるようになりました。
韓国の鉄道は最近いろいろ変わってきており、延ばし延ばしになっている仁川空港へのKTXの乗り入れもようやく6月には行われそうですし、知らない間にセマウル号の新型車両が登場していました。
セマウル号なんてそうそう乗るものでもないし、そのうちこれまでの車両に乗れなくなるだろうと思い、今回乗ることにしたわけです。
ただ乗りに行くのも何なので、行き先を考えると、1回乗り継ぐものの、近くに古い街があるじゃないの。と言うことで、伝統とビビンバの街、全州に行くことにしました。
往き:光州松汀10:06 セマウル1102 11:07益山11:26 セマウル1121 11:43全州
ソウルのT-moneyは使えないので、現金で買うと、トークンが出てくる。
入場はICカードのようにタッチ、出場は改札機に投入。
光州は日本人が多いとは言いがたいが、それでも駅の表示は券売機を含めてちゃんと日本語がある。
光州松汀(こうしゅうそんじょん)駅。
以前は松汀里(そんじょんり)と言っていたが、KTX開通からしばらくして、駅名が変更され、いつの間にか地下鉄の駅名も「光州松汀駅」になっていた。
現在KTXは西大田から南は在来線を走っているが、年内にとりあえず光州松汀まで高速専用線ができるとのことで、沿線のKTX停車駅は絶賛改築中。こちらも駅舎の改築、ホームの増設が進んでいる。
ホテルを移動するため、大きな荷物を持っていたが、仮駅舎ではコインロッカーはなく、地下鉄の駅のコインロッカーに預ける。今はちょっと移動が大変。
切符はKORAILのサイトからネットで予約。本来は窓口でプリントアウトしたものを渡さなければならないが、予約番号があればちゃんと発行してくれる。パスポート必携。
実は、本来出張は日曜日に帰国の予定で、その場合はこのセマウル号に乗ってソウルの龍山駅まで行き、地下鉄と空港鉄道を乗り継いで仁川空港まで行く予定だった。
4時間半の乗車が予定変更で1時間に。でも乗れたからいいや。
セマウル号の車内。2-2列だけど、KTXと比べてゆったりしている。足乗せもあって、シートピッチは日本の新幹線並に広い。
1両カフェカーがあって、外見がユニークですぐ分かる。半分は売店とビュッフェ、残り半分はネットブースとカラオケボックス。
KTXのような両端が機関車になっているプッシュプルではなく、普通に先頭の機関車が引っ張るタイプなので、出発の度に客車が前後に小刻みに揺れて、ゆっくり走り出す。いわゆる客車列車なんて乗るの何年ぶりだろう。
かくして、益山(いくさん)駅で乗り換えて、全州(ちょんじゅ)駅へ。
全州は、朝鮮王朝発祥の地で、1200年の歴史が有るとか。駅舎もこの通り伝統的な建物を模した立派なもので、観光客もかなりいました。
バスでも行けたみたいだけど、僕はタクシーで全州韓屋村へ。
数多くの伝統家屋が建ち並ぶエリアで、すぐ近くには朝鮮王朝を建国した李成桂の肖像画を奉った慶基殿や、韓国最初の殉教者をたたえるために作ったという全州殿洞聖堂というキリスト教の聖堂もある。村の中の伝統家屋はカフェ、レストラン、土産物屋、博物館、民宿と言った感じで、そのままの姿で内部公開しているところは無かった。民宿に泊まるともう少し楽しめるかな。
昼食は全州名物ビビンバ。「食の都」と言われる光州の人に言わせれば、光州と同じかむしろ光州のほうがおいしいというが、十分満足でした。
食堂は慶基殿の近くにあり、もう少し行った太い道にバスが走っていたので、村をぐるぐる回ってから、全州駅にバスで戻ろうとしたら、どうもよく分からず、人の流れに合わせて降りたら、そこは高速バスターミナル。オフライン地図を持っていたので、それとにらめっこしながら、駅まで歩くつもりで道を探していたら、駅を通るバスを発見。何とかバスでたどり着きました。
バス停はハングルばかりで、何とか読み方を知っているものの、系統は多いし、バス停も多いしで、駅に行くバスの系統を見つけるのが大変でした。観光都市だし、せめて駅とバスターミナルくらいは英語でいいから表記してくれるといいのに。素直にタクシー使えって?
帰り:全州17:39 ムグンファ514 17:57益山18:51 KTX517 19:43光州松汀
帰りは全州駅で飛び込み。最初は自動券売機を試したけど、だいぶ遅い列車しか出てこない。以前すぐ乗れる列車のスケジュールを出してくれなかったことを思い出し、窓口へ。
一言、「かんじゅそんじょん!」
しかし、帰りはあまり接続はよくなく、全州駅で1時間弱、乗継ぎの益山駅でも1時間弱待つはめに。
チケットは2枚に分けて出てきた。
全州からのムグンファ号は大混雑。チケットをよくよく見ると、座席の指定がされていない。
と言うわけで、益山までの約20分は立ち席。
ご存知の通り、ムグンファ号も長距離列車の一種で、いわば特急か急行の扱い。なので、一応何も言わなければ指定を取ることになる。KTXには自由席があるらしいけど、セマウル号やムグンファ号にも自由席ってあるのかな?
益山駅の乗り換え待ちをしていたら、光州行きのセマウル号が到着。
これが噂に聞く最新車両、ITXセマウル。
見たところ、先頭車両にも客室があるので、いわゆる「電車」みたいだね。
これに乗ってしまうと、光州松汀駅の手前で別の線に入って光州駅に向かうので、乗りたい気持ちを抑えてお見送り。次にやってきたKTXに乗り込む。
2-2列なのはセマウル号も同じだけど、前は狭いし、心なしか座席の幅も狭いような気がする。
隣の若い兄ちゃんは両方のひじ掛けを独占してスマホでゲームに夢中。
まあ1時間くらいだからいいけどね。
翌日、光州松汀からソウルの龍山までは、3時間以上かかるので、当然特室(一等車)に乗りました。
かくしてミニトリップは終わり、光州松汀からホテルまでのタクシーに乗り込んだのでした。
今年も韓国にはあと何回か通うことになるだろうし、新しいITXセマウルも乗ってみたいな。
Comments